2010 04 07

麦蘭(ムギラン)

家の軒先にかかっている、ムギランです。

ムギラン1

ムギランは、チランジア風蘭(フウラン)と同じく着生植物です。

着生植物は、単に足がかりとして木の幹にくっついているだけで、
寄生植物のように樹木から栄養を吸収したりはしません。
水分は空中から吸収しているため、その効率を上げるために、
葉を厚くしたり、茎を太くして、乾燥時に備えて水分を蓄えています。

ムギランの名前の由来である、麦粒のように見える粒々も同じ役割で、
「気根(きこん)」という、空気中に出ている根っこにあたります。
そこから小さい葉っぱが一枚ずつついて、小さい黄色の花も咲きます。

またムギランは、芝生やオリヅルランと同じ仕組みで、
「匍匐茎(ほふくけい)」または「ランナー」と呼ばれる茎で
つながっているので、はがそうとすると全部一緒についてきます。

ムギラン2

こちらのムギランは「ヘゴ板」に並べられ、糸で固定されていました。
ヘゴとはシダ植物の一種ですが、細い茎のまわりが「不定根」で覆われ
その根っこ同士がからみ合って太い幹のようになったものを、
板や棒に加工して着生に使われてきました。

不織布のように隙間が多いので、保水性・通気性がよいことと、
その隙間を縫って根っこが中へ入り込んでいくため
植物が着生しやすいことから、利用されてきたものです。

現在は、ワシントン条約で「絶滅のおそれのある野生植物種」に
指定され、保護の対象となって輸入量が計画的に定められているため、
ヘゴ板の流通量は格段に減り、値段も高くなっているようです。

その代わりに、コルク材がよく出回っていますが、
コルクには保水性がなく、隙間がないため根っこも入り込めません。
ただ、腐りにくいという利点があり、好まれています。

たまに、ランなどが吊るして栽培されているのを目にしますが、
とても理に適った方法で、着生植物は水に加えて空気が大好きです。

鉢植えとして根を囲うのではなく、風通しのよい場所に吊るしたり、
樹木に着生させたり、こうして板に取り付けたものを壁掛けにしたり。
あとは、湿り気を見ながらたまに水やりができればオッケーです。

地域によって、冬場は室内に取り込む必要もありますが、
だんだん気温も上がってきたこれからの季節なら、
ブランコみたいに外でユラユラしてるのが、おたがいに気持ちよさそう。

ちなみに、陸上で生活する植物のうち、
10%以上が着生植物だというから驚き・・・!
posted by クラタ at 23:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | 植物のいろいろ
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